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桜の季節に贅沢なお稽古



明日はお稽古の日。
予習も復習も何にもできていないけれど、
この季節に「桜川」の曲をお稽古できるのは贅沢というもの。



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……能「桜川」のみどころ   「THE 能 com」 演目事典「桜川」より……


「 子どもと離れ離れになった母が、狂乱して子を尋ね歩く、
 子別れの狂女物のひとつです。
 子と母は最後の最後に巡り合うというハッピーエンドの物語ですが、
 その過程で母をいたわる健気な子、
 子を一心に思う母の人情がきめ細かく織りなされ、見る人の胸に迫ります。

 しかしそれ以上に、この曲の味わいを深めるのは、
 “桜”を大本に据えた濃淡の多彩な色づけです。
 昔の人の調べたところによれば、この曲に桜11種類、
 桜の字が48字、花の字は53字出てくるそうです。
 別れた子の名は「桜子」、母子の故郷は「桜の馬場」、
 そして物語佳境の舞台は「桜川」。
 ことに花吹雪の乱れ落ちる桜川と母の心理を重ねて描写する謡は、
 母の狂乱の舞姿に呼応して、殊更に美しくもはかなく切ない詩情を表します。
 これもまた、能にしかできない表現と言えます。
 特に、クセから網ノ段と呼ばれる特別な舞、謡どころは必見です。」



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「特に、クセから網ノ段と呼ばれる特別な舞、謡どころは必見です。」と説明にありますが、
その必見の場所をお稽古しているのです。




今年は桜の開花が早く、今、まさに山桜が満開です。
この季節に、桜尽くしの「桜川」のお稽古ができるなんて、ちょっと幸せ。


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      風もよぎて吹き水も影を濁すなと、
      袂をひたし裳裾(もすそ)をしをらかして、
      花によるべの、
      水せきとめて櫻川になさうよ



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     あたら櫻の科(とが)は散るぞ恨みなる
     花も憂し風もつらし
     散ればぞ誘ふ
     誘えばぞ散る花葛(はなかずら)   

  
      
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      いづれも白栲(しろたえ)の、
      花も桜も、雪も波も皆がらに、
      すくひ集め持ちたれども、
      これは木々の花
      まことは、わが尋ぬる、櫻子(さくらご)ぞ恋しき わが櫻子ぞ恋しき




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お稽古熱心でない私も、思わず口ずさむ、そんな花の下。
   

「翁」を観てきました。

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え!もうこんなに咲いている!


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ここは熊本。水前寺成趣園。



今回は人間国宝友枝昭世師の「翁」ということで、
この機会は逃せまいと熊本に馳せ参じました。




入念な体温チェックを経て会場に入れば、能舞台近辺の桜が……。



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ソメイヨシノではなく山桜の種類なのでしょう。



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こんな場所で「翁」が拝見できるなんて~。
「翁」はそんなに拝見できる能ではないですし。



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お天気も花曇り。
始まる前から「遠くまで来てよかった。」と思わせられました。



席の間隔も大きくて、安心できる会場を作ってくださっていました。
A席(いちばん安い)だけど、よく舞台が見えて幸いでした。

公演中の写真は撮れないので、桜と舞台だけですみません。



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「翁」はすばらしかったです。





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友枝師の翁はもちろんですが、狂言方による「千歳(せんざい)」も「三番三(さんばそう)」も。


「翁」って、「祈り」なんだなあ。
「天下泰平国土安穏」 
今だからこそ、そうあってほしいと心から願わずにはいられません。


拝見した後は、禊ぎをしてもらったような気持ちになったのでした。



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「翁」の後は、一調「八島」。小鼓と謡だけです。
義経の霊が戦いを再現する場を謡ったのですが、世にはびこる悪と闘ってくれたかのよう。




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最後は、半能「高砂」。シテは狩野了一師。


悪い病も払ってくれるかのような、すがすがしい気持ちにさせられました。




春の一日、朗々と響く謡や囃子の音に包まれて、幸せな気持ちになれました。



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何もかも厳しい現在の状況では、様々な公演も難しい。
能楽だけでなく芸術関係に携わる方々のご心労も大変だと思います。


「翁」を拝見しながら、一日も早いコロナの終息を願ったことでした。



※公演の詳細や「翁」については「翁プロジェクト」のサイトで詳しく見ることができます。
  https://www.okina-pj.com/





久しぶりに能を見に行く予定

本当に本当に久しぶりで
「生の」舞台を拝見できる機会を得ました。


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いろんな事情があってなかなか遠出ができない状況にある現在ですが、
今回ばかりは、なんとかしました(笑)。
心にも栄養が必要!
屋外の舞台でもあり、これはチャンスかもと。



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チケットと一緒にいただいた
「新型コロナウイルス感染予防対策へのご協力のお願い」
熟読致しました。
主催者、出演者の皆様の並々ならぬ「ご配慮」を感じております。



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次は、舞台のレポートが書けるといいなあ!
さあ、準備を整えておかねば!


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悩んでいる。

別に深刻な悩みじゃなくて、
今年はお雛様をどうしようかという話。


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ちょっと気持ちが疲れ気味なので、
お雛様を飾る気力がないというか……。
飾る気力と言うより、片付ける時のことを思うと……。


仕事をしていたときは
この時期疲れ切っていて、お雛様は何年もしまいっぱなし。
退職して、久しぶりにお雛様を飾って写真を撮ったのが去年。


さて、今年はどうしようか。2月も終わり。


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子ども向けの能楽教室で、
「能の楽器はみなさんもよく知っています。」
子どもたち、???
「お雛様の五人囃子ですね。」
そんなとき、
子どもたちが「へえ~♪」という反応を示してくれるのがうれしい。
「だから、並び方も能舞台と同じように並べてくださいね。」
「うんうん」という表情にニッコリ。



向かって左から太鼓。

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大鼓(おおつづみ)。


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小鼓。

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笛。


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そして、扇を持っているのはお謡をしている人。


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まあ、今はネットで調べればすぐにわかる話だけど、
娘が小さい頃は、まだ能には全く縁が無くて、
五人囃子が能楽と同じなんて知らなかったから、
説明書の置き場所を慌てて探したり前の写真で確認したり……。
ちっとは能のことがわかるようになると、
今時分の街角のお雛様の並べ方や楽器の持たせ方に文句を付けたり……。



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五人囃子はすぐにわかるけれど、三人官女のこのお方は右端?左端?
なんて悩んで説明書を頼りにしているから威張れた話ではないなあ。





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地域によって、男雛と女雛の並べ方に違いがあるそう。
わが家は、向かって左側が男雛。
娘の嫁入り先(兵庫)は、男雛は右側だそうな。京式なのね。


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こうやって記事を書いて写真を見ていたら、
何となくやる気が出たような……。

明日の天気で決めよう。


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神社に演能会の額

「三寒四温」の季節ですが、
こうも寒暖差が大きくては……今日は気持ち悪いくらいぬくい一日でしたね。
次の寒さが心配です。
うかつに風邪も引けないので、気を付けなくては。
皆様はいかがですか?


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さて、今日の話題。


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大分県竹田市の城原という処の由緒ある八幡社におります。
竹田市の中心から久住方面に車で15分。
静かな集落の中にあります。



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大きな杉の並木が神社の格の高さを語っています。
古くからある井路には冬だというのに水が滔々と流れております。


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祭神や起源は次の通り。


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梅の花がきれい。


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ここには立派な能舞台があります。



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こちらは10年前の写真です。
この神社には昔からよく訪れていたのです。


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こちらは現在。鏡板の松を書き換えたんですね。



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切戸口(きりどぐち)の竹もきれいになっています。


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最近、ここで能が催された話は聞きません。
写真など見ると、神楽が舞われているようです。神社ですから当然ですね。



でも、昔、ここで能があったと古い額に記録が残されています。



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明治時代です。明治37年と書いてあります。
なんと日露戦争の戦勝祈願のために能を催したのですね。


能を奉納して、戦の勝利を願ったようです。


番組は、「弓八幡」。なるほど。
「桜川」。これは舞囃子でしょうか。
そして、「黒塚」。
「安達原(あだちがはら)」と書いていないので観世流ではないようです。
やはり岡藩だから喜多流なのでしょうか。



なぜ、これらの曲が選ばれたのかはわかりません。
また演じた人たちも藩士なのか能楽師なのか……ちょっとわかりません。



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今はひっそり閑として、古びた額のみが昔の能の記憶を物語っています。



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